ぐらたんのごった煮ブログ

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本屋好きが考える「リアル書店」と「ネット書店」のメリット・デメリット

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こんにちは。ぐらたんです。

みなさんは、本を買うときには書店に足を運びますか?それともネット書店で買いますか?電子書籍派の方もいらっしゃるかもしれませんね。それぞれで買い物をするとき、意識的か無意識なのか、私たちの購買行動が変わっているように思います。

私は本好きというより本屋好きで、仕事柄書店に足を運ぶことが多いのですが、実際にお店に伺うと、感じることはさまざまあります。この記事では、「紙の本」においての「リアル書店」と「ネット書店」のメリット・デメリットについて考察していきます。

※記事の中では、実店舗のある書店を「リアル書店」、オンライン上の書店を「ネット書店」と呼ぶことにします。

 

 

リアル書店のメリット・デメリット

みなさんがぱっと思いつく「本屋さん」。本がずらっとジャンルごとに並んでいて、店舗によっては書店員さんによるPOPが飾られていることもありますね。雑多に置いてあるのか、整然と置いてあるのか。書籍の並べ方だけでもそのお店のカラーが見えてきます。

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リアル書店のメリット①その場で書籍の中身が確認できる

実際に書籍を手に取ることができるので、目的の書籍やタイトルが気になった書籍の中身を確認することができます。それにより、自分の期待する内容かどうかを判断し、買うor買わないの判断ができます。

 

リアル書店のメリット②すぐ持ち帰ることができる(=その日のうちに読める)

「早く手に入れたい!」場合は、リアル書店にその商品の在庫があれば、その日のうちに持ち帰ることができます。書籍を買って、家に持ち帰るまでワクワクしていた経験は、みなさんにもあるのではないでしょうか?

 

リアル書店のメリット③新しい書籍・ジャンルに出会える

お店の中をぐるっと歩いてみると、さまざまなジャンルの本が置いてあり、タイトルが目に飛び込んできます。気になるキーワード、楽しそうなPOP。そんな中にいると、今まで興味がなかった分野であったとしても、足を止めて本を手に取ることがあります。

寄り道をするような楽しさを味わうことができるのは、リアル書店の大きなメリットです。

 

リアル書店のメリット④お店のこだわりが見える

いわゆる大型書店には、ないものはないのではないかと思うほど、あらゆる書籍を在庫している店舗もあります。しかし、すべてのリアル書店には、「敷地面積」という物理的な制約があります。統計局の調査では、平成30年の年間書籍新刊点数は71,661。つまり1日約200冊の新刊が発売されています。どう考えても、すべての書籍を在庫し続けることはできません。だからこそ、販売店が地域のカラー、来店客のカラー、そして、店員さん自身のこだわりから選んだ本の精鋭たちが、棚に並びます。お店で私たちが手に取っている本は、お店によって選ばれた本なのです。

ときどき、「夏休みフェア」など、季節・イベントに合わせた企画をしているお店もありますね。来店したお客さんのために、パネルやPOP、陳列の工夫で楽しませてくれます。そこには、お店のこだわりがつまっています。

参照:統計局ホームページ/日本の統計 2020−第26章 文化

 

 

リアル書店のデメリット①取り寄せに時間がかかる

もし、お店に目的の商品がない場合、他のお店に探しに行くか取り寄せる必要があります。目的の書籍が有名な新刊やベストセラーであれば、在庫している可能性は高いですが、専門的であればあるほど、在庫している可能性は低くなります。

取り寄せる場合、ほとんどが出版社から直接仕入れているわけではありません。出版社と書店の間には、取次と呼ばれる「本の問屋さん」が仲介しています。「出版社→取次→書店」というルートをたどるため、取次にも在庫がない場合には、1~2週間程度時間がかかります。

 

リアル書店のデメリット②大量買い・厚い本を買ったときに持ち運びが大変

こちらは物理的な要因ですね。紙の本の場合は、冊数が多くなるとかなりの重さになります。美術系の書籍など、装丁が凝っていてとても美しいのですが、代わりに重いという弊害があります(笑)書店だけでなく、他のお店でも買い物をした場合、持ち運びは結構な負担になります。

その負担を減らすために、書店によっては一定額以上を購入すると、送料無料で配送してもらえるサービスもあります。

 

 

ネット書店のメリット・デメリット

今や身近なネット書店。家から一歩も出なくても、目的の商品を手に入れることができるようになりましたね。それでは、ネット書店のメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

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ネット書店のメリット①「買い物」にかける時間を短縮できる

ネット書店では、パソコンやスマホからネット書店にアクセスし、目的のタイトルを検索して届け先・支払方法を入力すれば、あとは届けられるのを待つだけ。ほしいものが明確である場合はサクッと購入できます。「買い物」そのものにかける時間は、わずか数分あれば終わってしまいます。効率、これこそがネット書店の最大のメリットのように思えます。

 

ネット書店のメリット②重い荷物を運ばなくていい

重い荷物を運ばなくていいのは、リアル書店のデメリット②の裏返しですね。配送業者さんが荷物を自宅まで持ってきてくださるので、自分たちで物を運ぶ負担はほぼゼロになります。リアル書店までの道が遠い方や、体力に自信がない方にとっては嬉しいサービスです。

 

ネット書店のメリット③美本の可能性がやや高め

100%美本であるという保証があるわけではないのですが、可能性の話を書きます。多くの人が来店するリアル書店での保管状況と、ネット書店の倉庫での保管状況を比較すると、リアル書店では人が手にとった跡がついていることがあります。特に、表紙が薄めの素材である場合や、そのリアル書店に1冊しか在庫がない書籍の場合は、跡がついていることがある。もちろん、リアル書店としては、ビニールカバーをつけるなどの対策や、表紙を交換するなど、工夫をしています。

紙の書籍は「物体」である以上、劣化は防げません。おそらく自分で読んでいっても跡はつくため、個人的には、激しい損傷がなければそれほど気になりません(笑)

 

ネット書店のメリット④口コミが読める

ネット書店には、商品ページに口コミ欄を設けていることがあります。私は、口コミは結構参考にしています。その理由は、POPは書店や出版社などいわば「売りたい人」が書いたものですが、口コミは前に「買った人」の正直な感想が書いてあるからです。中には笑ってしまうような口コミや、信憑性に欠ける口コミもありますが、それも含めて楽しんでいます。

 

ネット書店のデメリット①新たな書籍との出会いが少ない

ネット書店は効率という面では優れていますが、目的の書籍を買うとすぐにその役目を終えてしまいます。リアル書店では、目に飛び込んだタイトルから実際に書籍の中身を確認し、購入する場合もありますが、ネット書店では内容が確認できないため、目的以外の購買意欲はそれほど高くなりません。

ネット書店で最大手のAmazonでは「よく一緒に購入されている商品」というようにレコメンド機能(=ユーザーの過去の購買履歴からオススメ商品を表示する機能)もありますが、実際に購入するまでの動機になるかと言われると、疑問が残ります。

 

番外編

最近読んだこちらの記事が興味深くて面白かったので、ご紹介します。 

note.com

▲閉店してしまった書店と、そこで働いていた主人公との物語です。マンガで読みやすい!

 

まとめ

リアル書店のメリットとして、その場で書籍の中身が確認できる、すぐ持ち帰ることができる(=その日のうちに読める)、新しい書籍・ジャンルに出会える、お店のこだわりが見える点を挙げました。一方、デメリットとしては取り寄せに時間がかかる、大量買い・厚い本を買ったときに持ち運びが大変という点を挙げました。

その中でも、リアル書店の最大の魅力は、「新しい書籍・ジャンルとの出会い」だと考えています。普段の自分の行動パターン以外から出会ったものは、新鮮な感動・知識をもたらしてくれる!と信じています。

ネット書店のメリットは、買い物」にかける時間を短縮できる、重い荷物を運ばなくていい、美本の可能性がやや高め、口コミが読めるという点を挙げました。デメリットとしては、リアル書店とで、逆の新たな書籍との出会いが少ないという点。時間に追われている現代人にとって、「必要なものを効率的に入手する」という点は、ネット書店の最大の武器となります。

 

出版不況と言われる中、リアル書店の数はここ約20年で約半数にまで減少しました(参照:書店数の推移 1999年~2017年:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】。しかし、リアル書店とネット書店を比較していくと、それぞれから得られるものが異なることがわかります。うまく使い分けることで双方のメリットを受けながら、効率的で豊かな本ライフを送るのはいかがでしょうか。

 

▼使い分けシリーズ(?)の記事です。

www.guratan-gottani.com