こんにちは。ぐらたんです。
渡辺和子さんの著書『置かれた場所で咲きなさい』を読み直しました。
この書籍で書かれているエッセンスは、
現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる
ということ。
人生で行き詰まったときに、心がラクになる考え方のコツが書かれています。
今回の記事では、こちらの書籍を読んで考えたことや、私なりの解釈をまとめています。
タイトル『置かれた場所で咲きなさい』の意味
著者の渡辺和子さんは、30歳間際で修道院に入り、アメリカでの修練の後、岡山にあるノートルダム清心女子大学に向かい、学長をつとめました。
渡辺さんは、「置かれた場所=神様が与えた場所」と考えています。
つまり、不都合があったとしても、現実に対して不満をあらわすのではなく、受け入れるものとしています。
そして、「咲く=自分らしく生きる」こと。本書では、「笑顔で生き、周囲の人々も幸せにすること」としています。
みなさんは、どんなときの自分を「自分らしい」と感じるでしょうか。
・自分が夢中になれることをしているとき
・家族・友人など大切な人と笑っていられるとき
・自分の信念を貫けるとき
しかし、実際の生活では、思い通りにならないことも出てきます。
何をしても苦しいとき
・困難な現実を突きつけられたとき
・自分の非力さを思い知らされたとき
・信頼が崩れたとき
いつでも余裕をもつことは、難しいですよね。そんなとき、渡辺さんはこのように語っています。
咲けない日があります。その時は、根を下へ下へと降ろしましょう。
根は、花の成長にとって欠かせないもの。花が育つための水分や養分を運びます。
具体的には、自分らしさを取り戻せる方法を広げることではないでしょうか。
たとえば…
・問題から物理的・心理的に離れて、心や身体を休める
・気分転換に散歩をする
・自分が悩んでいる理由を書き出して、整理をする
自分なりの解消方法を知っていると、立ち直りが早くなります。私の場合は、「紙に自分の考えを書く」という方法が性に合っています。
紙に書き出すことで、「あんなに長時間悩んでいたのに、実は同じことを堂々巡りしていた」なんてことに気づかされます。
そのことに気がつけば、「次にどうしようか」という頭に切り替えられ、次に進むための一歩を踏み出せます。
【参考】キューブラー=ロス「死の受容」
(本書では書かれていないことですが)キューブラー=ロスの「死の受容」についてご紹介します。
人が、つらい事実を受けとめられるようになるには、次のようなステップを踏むという考え方があります。※すべての人に当てはまるわけではありません。
こちらは「死」に対する考え方ですが、「受け入れがたい事実」に対しても、当てはめることができます。
プロセス
①否認・隔離
→自分が死ぬということは嘘ではないのかと疑う
②怒り
→なぜ自分が死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける
③取引
→なんとか死なずにすむように取引をしようと試みる or 何かにすがろうという心理状態
④抑うつ
→なにもできなくなる
⑤受容
→最終的に自分の死を受け入れる
参照:エリザベス・キューブラー=ロス - Wikipedia
事実を受け入れることができれば、ラクになります。しかし、そこに至るまで(=「咲けない日」)には、上記のような、さまざまな過程が必要だとわかります。
「人には、それぞれのペースがある」
それは、困難なことを受け入れるスピードにおいても、同じだと感じています。切り替えの早い人、ゆっくりな人。いろんな方がいます。
自分のペースで物事を理解していけばいいので、焦る必要はありません。そんなときこそ、「根を下へ下へと降ろす」ことを大切にしたいものです。
まとめ
『置かれた場所で咲きなさい』には、どんな状況であっても、自分らしく生きることの大切さと考え方のコツが書かれています。
現実を受け入れるスピードには個人差があります。現実をまだ受け止められないような「咲けない日」であっても、 心の持ちようを変えることで、生きる勇気が芽生えます。
普段は本棚にひっそりと置いてある。けれど、気持ちが折れそうになったときに、手にとって読んでみると、そっと支えてくれる。そんな本です。
どんなときも、希望をもちつづけたいものですね。