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「廃用症候群」を改善させたい!高齢者の意欲を引き出す自宅での取り組み

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こんにちは。ぐらたんです。

 

年齢を重ねると、体を動かしたり新しいことにチャレンジすることが億劫になってしまうことがあります。

さらに、病気やケガを経験し、過度に安静にした状態や活動性が低下した状態になると、「廃用症候群」を引き起こしてしまいます。

 

個人的な話ですが、最近父が退院して在宅介護がスタートしたのですが、父は廃用症候群を起こしています。

悪化しないように体を動かすよう声かけをしても、父の表情は険しく、意欲が低い様子。

 

今回の記事では、高齢者の意欲を引き出し、活動量を上げるために取り組んでいることをまとめました。

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廃用症候群とは

冒頭の「廃用症候群」という言葉は、ご存知でしょうか?

廃用症候群とは、過度な安静や、活動性の低下が原因で身体に生じた様々な状態のことです。

 

筋萎縮・・・筋肉がやせおとろえる
関節拘縮・・・関節の動きが悪くなる
骨萎縮・・・骨がもろくなる
心機能低下・・・心拍出量が低下する
起立性低血圧・・・急に立ち上がるとふらつく
誤嚥性肺炎・・・唾液や食べ物が誤って肺に入り起きる肺炎
血栓塞栓症・・・血管に血のかたまりがつまる
うつ状態・・・精神的に落ち込む
せん妄・・・軽度の意識混濁のうえに目には見えないものが見えたり、混乱した言葉づかいや行動を行う
見当識障害・・・今はいつなのか、場所がどこなのかわからない
圧迫性末梢神経障害・・・寝ていることにより神経が圧迫され、麻痺がおきる
逆流性食道炎・・・胃から内容物が食道に逆流し、炎症がおきる
尿路結石・尿路感染症・・・腎臓、尿管、膀胱に石ができる、細菌による感染がおきる
褥瘡(じょくそう)・・・床ずれといわれる皮膚のきず

出典元:廃用症候群 | 健康長寿ネット

 

父の場合も、廃用症候群を引き起こし、筋力がかなり低下しています。

そのため、体を動かす→疲れる→やりたくない→動かない→体力が低下する…と悪循環に陥っています。

 

回復期リハビリテーション病棟では、毎日のリハビリをしてもらっていたのですが、父にとって、「リハビリの時間=運動する時間」「それ以外の時間=動かない時間」という印象がついてしまったようです。

また、もともと運動習慣がないことも要因としてありました。

 

 

失敗した取り組み

叱咤激励・説得

はじめに行ったのが、叱咤激励・説得でした。しかし、これは失敗!

食事の時間など顔を合わせて話せるときに、体を動かすことの大切さや体を動かさないことのリスクを伝えたのですが、「わかってる!」という言葉で終了。

もちろん、父の「わかっている」は「実行する」ではありませんでした。

 

せっかくの食事の時間が重苦しい雰囲気になってしまいました。反省…。

おそらく、本人にとっては「説教された」という不快な思いのみが残ったのではないかと思います。

 

 

本人への聞き取り

そこで行ったのが、本人が「現状についてどう感じているのか」を聞き取り、何か問題点があれば解消すること。話をする際には、「あなたの力になりたい」という自分の気持ちを伝えました。

 

そこで出た父の答えは、「入院生活と家での生活の違いについていけない」というもの。

 

家族の場合、「これくらいのことはできたはず!」という以前のイメージを持っています。そのため、体力が低下した相手の現状を受け入れられなく、回復を急いでしまっている可能性があります。

 

父から見ると、私も母も急ぎ過ぎていたのかもしれません。

 

身の回りの世話はプロがしてくれていた病院。

家に帰ったら、環境がガラッと変わっているのにもかかわらず「動け」と言われる。

 

家族としては廃用症候群を悪化させたくないという気持ちはありますが、ぐっとこらえ、本人の気持ちが前向きになるタイミングを図りながら、他のアプローチをしようと考えました。

 

 

現在の取り組み

運動→フィードバック→刷り込みで習慣化

運動習慣がない高齢者にとって、運動は意識しないとできません。

そこで、習慣になるようなサポートをしていきました。

 

①一緒に体を動かす

●ポイント

・長い時間を1日1回行うよりは、短い時間の運動を1日に何度も行う

・覚えやすい簡単な動きにする

②動きについてのフィードバックをする

●ポイント

・良い点を見つけて伝え、モチベーションを上げる

③体を動かした後に良いイメージを持ってもらう

●ポイント

・ポジティブな言葉を伝える

 例)「体を動かすと気持ちがいいね」「いい運動になったね」 

 →「疲れた」というネガティブな印象を打ち消す

・第三者の成功例を登場させる

 例)「〇〇さんも、続けたら筋力がついたみたいだね」、

   「〇〇すると健康に良いとテレビでやっていたね」

④(毎回ではないですが)自発的に続けることの大切さを伝える

●ポイント

・たまに伝える程度にしましょう

 

 

横になっている時間を減らす

気がつくとベッドに横になってしまう…。安静期間が長いと、横になるクセがついた方もいるかと思います。

父も、放っておくとベッドから離れている時間が1日で5時間程度になっていました!

 

しかし、廃用症候群の改善や予防にとって、過度な安静は避けたいもの。

 

我が家で行ったことは、私が家事をし、その間に母に父の話し相手になってもらうこと。

特に、父の場合は食後に横になることが多くありました。

そのため、私が食後の片づけをしている間に、父と母で一緒にテレビを見ながら他愛のない話をする、二人で脳トレや塗り絵に取り組むなどを行ってもらいました。

 

結果、食後は自分のベッドではなく、リビングのソファに向かうようになりました。

 

趣味を活かして「先生」になってもらう

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以前から好きだったことや趣味は、本人にとって取り組みやすいものです。

さらに、趣味の時間だけでも「先生」になることで、自信をつけてもらおうと思いました。

 

父の場合は楽器演奏。手術前から「病気が治ったら練習する」と言ったまま、ずっと楽器を触らずにいました。

ここから父に「先生」になってもらうには、いくつかの段階を要しました。

 

①楽器を取り出して見てもらう・触れてもらう

②楽譜・譜面台などを目に見える場所に置く

③母が楽器に興味を持った体裁になり、楽器を教えてほしいと伝える

④母が目の前で楽器に触ってみる

⑤父が母に楽器を教える

 

ポイントとして、少しずつステップアップすること。

趣味だからといって、問答無用ではじめてもらうのではなく、まずは意識してもらうところから。

 

父の場合、はじめは声をかけないと楽器を触ろうともしませんでしたが、少しずつ自発的に楽器を触るようになりました。

 

 

簡単な家事に取り組んでもらう

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介護される方にとって、「ありがとう」と言われる機会は少なくなってしまったのではないでしょうか。

我が家では、父に簡単な家事に取り組んでもらい、「ありがとう」を伝えることで、自信を持ってもらおうとしました。

また、家庭での役割を持つことが、存在意義につながることもあります。

 

父にお願いをしたのは、「洗濯物たたみ(タオル限定)」。

専業主婦の母に家事をすべて任せ、退職後10数年もずっと家事をしなかった父ですが、たたみ方を伝えたところ、スッと受け入れてもらえました。

 

ポイントは、家事が終わったあとは、「ありがとう」「嬉しい」という言葉をかけること。

 

今では、乾いた洗濯物を置いておくと、自発的にタオルを探してたたんでくれるようになりました。

娘の立場からすると、「あのお父さんが…!」と日々驚いています(笑)

 

 

活動を促すための声かけのポイント

本人の性格を考慮する

人によって、行動をおこすきっかけは変わってきます。

自発的に動いてくれればいいのですが、機嫌のいいときのみ動いてくれる方もいます。

また、元会社員の方の場合、スケジュールで動くという習性が身についている方も多いかと思います。

 

父は典型的な真面目な元会社員。そのため、「〇〇をする?」ではなかく「何時から〇〇する?」と聞くと、高確率で「△時からにしようか」と答えてくれます。

※さりげなく「実行することが前提」で質問をするのがコツです。

 

タイミング・人を変える

1回声をかけて断られても、時間をおいたり、声をかける人を変えることでうまくいく場合もあります。

 

伝え方を変える

私の場合ですが、父に話をする際は伝え方に少し工夫をしています。

 

たとえば、体を動かしてほしい場合。

「運動しない?」ではなく「せっかく立ち上がったから、運動しておこうか?」と伝えるようにしています。

 

前者では、相手の判断をあおぐ(=するorしないを答える必要がある)質問になっていますが、後者は行動の理由を伝え、かつYES or NOで答えられる質問になっています。

人はYESを言いやすいという面があるからです。

 

同じ内容であっても、伝え方を変えることでYESを引き出す確率が上がってきます。

 

 

見られた変化

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上記のことを続けた結果、険しい表情・無表情の時間が減り(完全になくなったわけではありません)、声にハリが戻ってきました。

また、ベッドに横になっている時間が減り、少しずつではありますが、自発的に体を動かすことも増えてきました。

まだまだ持久力がないせいか、1回あたりの活動量は少ないのですが、それでも自発性が芽生えたことは大きな進歩です!

 

 

まとめ

廃用症候群を発症している高齢者は、体力低下による悪循環により、意欲まで低下していることが多く見られます。

対象者の意欲を引き出したいとき、直球の説得や叱咤激励は逆効果になる場合があります。

 

本人のペースを尊重したうえで、運動や趣味、家事など活動量を増やすことで、生活の質を改善することができます。

高齢者が廃用症候群を引き起こすと、すぐに改善することは難しい面があります。しかし、廃用症候群になった父をもつ個人として、その人らしい生き方ができるような手助けはできると信じています。

 

高齢の方の意欲を引き出したい方にとって、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。

 

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!