ぐらたんのごった煮ブログ

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母の「老い支度」から考えたこと

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こんにちは。ぐらたんです。

私の母は、よく言えば、物を大切にする人。悪く言えば、片づけ・捨てることが苦手。数年前までは、私は母に「こんなに物をためこんで~!」と口うるさく文句を言っては実家にある不要な物を処分していました。

 

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母の片付け

そんな母が、最近片づけをしています。

 

片づけで処分しているものは、娘である私の教科書(ずっと保管してありました)、衣類、おもちゃ、数十年前に母自らが結納・結婚式で使った小物(!)まで。

大量の「使わなかった物たち」を処分しています。

 

そう、これを望んでいました。

本来なら。

 

掃除もラクになるし、部屋だって広々と使える。古いものをずっととっておいたところで、何の役にも立たない。来客があったときにも堂々と見せられる。

 

ただ、ここ何日もかけて昔のものを処分していると母から聞いて、思うことはありました。

 

老い支度をしてるんだな。

自分がいなくなったあとのことを考えているのかな。

 

ちょっと寂しくなりました。

しかし、あることを思い出して、気持ちを切り替えました。

 

ご実家の片付けの依頼

前職で、ハウスクリーニングの仕事をしていたのですが、ある日、「ご実家の片付け」のご依頼が入りました。ご依頼主は、40 代くらいの女性の方。

 

もともとご両親が住んでいたのですが、現在はご不在のため、片付けをしたいという内容でした。片付けをした後は、娘であるご依頼主が住むそうです。さらに詳しくお話をうかがうと、「一気にトラックでゴミとして処分したくない。少しずつ片付けていきたい」というご希望が見えました。

そのため、一度に大人数で終わらせるサービスではなく、定期的に訪問をしながら片付けをしていくことにしました。

 

実際のサービス時には、ご自身も片付けを手伝いながら、思い出話を聞かせてくださいました。

調理器具は多いながらも小綺麗に手入れされたキッチンや、小物の飾ってあるリビング。和室の天袋からは、年代物の服が出てきて、お客さまご自身も驚いていました。

 

ご家族のみなさんが、日々の暮らしを大切にしていた様子がみえました。

 

使わなくなった物は、お礼の気持ちを込めて処分する。物を取捨選択しながら、新しい生活に備える。

それは前向きな時間でした。

 

新しい時間を紡ぐ

奥にしまいこまれ、存在を忘れられているような「物が眠っている状態」であるとき、その家の時間が止まっているような感覚になります。

しかし、片付けをとおして、必要なものを人の目に触れられるようにすることで、また新しい時間が流れはじめる気がしました。

 

 

片付けをすることで、確かに物の数は減ります。しかし、思い出を捨てるようで、それを寂しく感じる一面もあります。

 

でも、思い出は物にだけ宿るものではないんですよね。

 

私たちには生活が待っている。

ただの理想なのかもしれませんが、さっぱりと、また新しい時間を紡いでいきたいものです。

 

片づけに勤しむ母の話を聞きながら、そんなことに思いを馳せました。

 

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!