こんにちは。ぐらたんです。
夫婦、親子などの近しい人間関係で、相手が期待する行動をとってくれなくてモヤモヤすることはないでしょうか?
今回、精神科医である岡田尊司さん監修の『話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻』を読んで、目からウロコが落ちまくりましたのでご紹介したいと思います!
本書の中で伝えているのは、「愛着スタイル(=対人関係のクセ)を知り、良い部分は活かして、悪い部分は変えていく」ということ。
自分の思考回路と他の人の思考回路は違う。わかってはいるけれど、親しい間柄であればあるほど忘れてしまいがちですね。
身近な人との人間関係に悩んでいる方にオススメの記事です。
愛着スタイルとは
ここでいう「愛着」とは、人と人をつなぐ絆のようなもの。この愛着のつくり方(=絆のつくり方)は、幼い頃の親との関係によって後天的につくられ、自然と身についていきます。つまり、人間関係を構築する・継続するためのクセとなっていきます。
ここで、冒頭であげた人間関係のモヤモヤについて。
実は、愛着スタイルが異なるからこそ起こった問題かもしれません。
タイプを知る
たとえば、悩みを抱えたとき、あなたはどんな行動をとりますか?誰かに話をしたくなる方もいれば、悩みを1人で解消しようとする方もいますね。物事に対する反応の仕方は、人によって異なります。
〈不安型愛着スタイル〉
本書では、〈不安型愛着スタイル〉をもった妻が登場します。〈不安型〉の人は、以下のような特徴をもちます。
□「人に受け入れられているか」がとても気になる
□相手の表情の変化に敏感で、顔色をうかがう傾向がある
□拒絶に敏感で、見捨てられてしまうかもという不安が強い
□親しい関係になるほど、もたれかかったり、攻撃的な言動に出てしまったりする
□不満や不安などを口にしてしまいがち
簡潔にあらわすと、「嫌われたくない感情が人一倍強い」人。
この特徴のおかげで、他人の心の機微をくみ取るなど、共感力が高い人が多いとされます。
〈回避型愛着スタイル〉
一方、本書に登場する夫は〈回避型愛着スタイル〉。〈回避型〉は、以下のような特徴をもちます。
□ドライでクール。本気で熱くなることはめったにない
□距離をおいた対人関係が好き
□縛られないことが大事。依存されるのはイヤ
□わずらわしく面倒なことはなるべく避ける
□相手の気持ちに無関心で、鈍感なところも
「ザ・一匹狼」ですね。〈回避型〉の人は、困難なことがあってもオロオロしないプレッシャー耐性があります。
その他にも、詳しくは触れられていませんが「人嫌いだけど、ひとりぼっちはつらい」〈恐れ・回避型愛着スタイル〉が存在します。
「心の安全基地」をつくる
愛着スタイルの違いを理解したあとは、心地よい人間関係をつくるステップに入ります。本書では、「心の安全基地」という表現をしています。
「心の安全基地」とは、安心した人間関係のこと。相手は身近な他者(できれば家族や配偶者、難しければ恋人・友人・仕事仲間)が理想です。
安全基地になるためには、以下の3つが必要とされています。
「安全感」:一緒にいても傷つけられない
「応答性」:求められたらすぐに反応してくれる
「共感性」:同じ立場に立ってくれる
ご覧いただいてわかるように、「今日から〇〇にとっての安全基地になるんだ!」と意気込んでも、一朝一夕になれるものではありませんね。長い期間をかけて、少しずつ積み重ねるもの。
本書では、主人公である妻が、夫と娘に対してコミュニケーションの取る際に気をつける点をメモとして残してあります。(←コレが具体的に書いてあって、すぐ使えそうなんです)
身近な相手ほど、無意識のうちに「自分の期待するように行動してほしい」と思いがち。ですが、それは自分と他人の境界線があいまいになっているかもしれません。
・相手は今、どうかんがえているのだろう
・相手はどんなタイプで、どのようにされると快適なのだろう
つい自分の感情でいっぱいいっぱいになってしまいますが、ふとしたときに、相手の立場を考えられたらいいですね。
まとめ
対人関係で悩む方は、まず自分の愛着スタイル(=対人関係のクセ)を知りましょう。
愛着スタイルの違いにより、人間関係に悪循環が生まれている場合があります。
特に〈不安型〉のタイプの方が、人間関係において悩みを抱きがち。
心当たりのある方は、本書を手に取ってみると、心が晴れるかもしれません。
▲基本はマンガで、随所に解説としてポイントがまとめられているので、サクサク読めます。
今の世の中では、オンライン上での人と人とのつながりが増えた一方、対面でのつながりに制限がかかっています。
そんな中、人間らしさを支えてくれるのは、温かなつながり。だからこそ、限られた大切な相手と深い信頼を結びたいですね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!